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台湾 阿里山|コーヒーの味・産地・高地栽培の特徴

嘉義県・阿里山山系の高地で育つ台湾のコーヒー

阿里山(アリサン)山系の高地で育つ台湾コーヒー。精製は農園・ロットで異なり、産地の大会「阿里山莊園咖啡精英交流賽」は2025・2026年にウォッシュド・ハニー・ナチュラルなど5区分で出品を受け付けた。Coffee ReviewのSL34ウォッシュド1ロットの評は野いちご・はちみつ・フリージア


この記事の要点

  • 嘉義県・阿里山(アリサン)山系で栽培される台湾のアラビカで、精製は農園やロットごとに異なり、産地全体の品種構成は確認できていない
  • 阿里山で栽培される品種の一つSL34は、ケニアで選抜された系統(World Coffee Research)
  • Coffee ReviewのChing-Ye FarmのSL34のロットはウォッシュドで、評は野いちご・はちみつ・フリージア
  • 「阿里山莊園咖啡精英交流賽」は2025・2026年とも、水洗・蜜處理(ハニー)・日曬(ナチュラル)など5区分で出品を受け付けた(大会の応募の内訳で、産地全体の生産量の割合ではない)
  • 石棹(せきとう)は行政上は阿里山郷ではなく嘉義県竹崎郷中和村に属し、一帯の標高は約1,360m(交通部観光署の値で、コーヒー農園の標高ではない)

産地情報

産地台湾・嘉義県阿里山(アリサン)山系
品種SL34種/カトゥーラ種・ゲイシャ種(栽培する農園の例、MojoCoffee)
標高約1,360m(石棹一帯の標高、交通部観光署。コーヒー農園の標高ではない)
味わい野いちご・はちみつ・フリージア(Coffee Reviewに載ったウォッシュドの1ロットの評)当サイトの味わいの目安です。公開ロット情報と地域の一般的傾向に基づき、特定ロットの評価や試飲記録ではありません(編集方針)。

品種情報

アラビカ種Coffea arabica最高品質

品種:SL34種(ケニア由来)・カトゥーラ種(栽培する農園の例)

阿里山山系で栽培される台湾のアラビカ

  • SL34ケニアで選抜された系統(World Coffee Research)

台湾・阿里山コーヒーとは

台湾のコーヒー栽培史では、農業部農糧署が雲林県古坑を台湾コーヒーの「起源地」と紹介しており、日本統治期のコーヒー栽培と皇室への献上の記録が地域の公的資料に残っています。日本統治期(1895〜1945年)には沖縄でもコーヒー栽培が試みられており、日本領内での栽培史を比較する上で興味深い対になっています。 阿里山で栽培される品種の一つSL34は本来ケニアで選抜された系統です。カトゥーラは、阿里山のOe’otx農園の農園主インタビュー(MojoCoffee)で、同農園がカトゥーラ・ゲイシャ・ブルボンを育て、SL34とカトゥーラのブレンドを出していると紹介されている、1農園の例です。阿里山全体の品種構成・栽培比率は確認できていません。


代表的な農園

代表的な農園

  • 石棹(せきとう)地区Shizhao area
    📍 台湾・嘉義県竹崎郷中和村(石棹)

    阿里山山系の産地として名前が挙がる地区。行政上は阿里山郷ではなく嘉義県竹崎郷中和村に属する。交通部観光署の資料では石棹一帯の標高が約1,360mとされているが、これは地区一帯の値で、個別の農園名・農園の標高・受賞歴は一次資料で確認できていない

  • Ching-Ye FarmChing-Ye Farm
    📍 台湾・嘉義県阿里山山系

    Coffee Reviewが阿里山産SL34のウォッシュドのロットを評価した農園。所在地の詳細・標高・受賞歴は一次資料で確認できていない


精製方法

阿里山のコーヒーの精製方法は農園・ロットによって異なり、産地全体で決まった精製方法を示す一次資料は確認できていません。出典に挙げたCoffee ReviewのChing-Ye FarmのSL34のロットはウォッシュド(水洗式)です。

阿里山の産地のコンテストには、ウォッシュド以外の精製のロットも出品されています。阿里山国家風景区管理処・嘉義県政府などが共催する「阿里山莊園咖啡精英交流賽」は、2025年と2026年のどちらも、水洗(ウォッシュド)・蜜處理(ハニー)・日曬(ナチュラル)・藝伎水洗(ゲイシャのウォッシュド)・藝伎其他(ゲイシャのそのほかの精製)の5区分で出品を受け付けました。応募は2025年が116サンプル(水洗25・蜜處理20・日曬32・藝伎水洗16・藝伎其他23)、2026年が94サンプル(水洗21・蜜處理19・日曬26・藝伎水洗8・藝伎其他20)です。ただし、これは大会の応募の内訳で、阿里山全体の生産量に占める精製方法の割合ではありません。割合を示す一次資料は確認できていません。農業部の食農教育の資料も、台湾のコーヒーの主な後処理として日曬(ナチュラル)・水洗(ウォッシュド)・半水洗(蜜處理)を挙げています。ナチュラルとハニーの工程の違いはコーヒーの精製方法ガイドで解説しています。

以下は、出典のロットの精製方法であるウォッシュドの一般的な工程です。

精製方法

💧

ウォッシュド

Washed / Wet Process

1
収穫→
2
果肉除去→
3
水洗い・発酵→
4
乾燥→
5
脱穀
ボディ
2/5
クリアさ
5/5
発酵感
2/5

豆本来の味が際立つクリーンカップ。明るい酸味とクリアな風味が特徴


フレーバーチャート

フレーバーチャート

酸味苦味甘みコク香り
酸味
苦味
甘み
コク
香り

公開ロット情報と地域の一般的傾向に基づく編集上の目安です。特定ロットの評価や試飲記録ではありません(編集方針)。


おすすめの焙煎度

おすすめの焙煎度

ライト焙煎深煎り

ミディアム ロースト


ポジショニングマップ

ポジショニングマップ

苦味酸味コク軽い台湾 阿里山エチオピア イルガチェフェインドネシア マンデリンG1ベトナム ロブスタタンザニア キリマンジャロブラジル サントスNo.2

淹れ方のポイント

  • お湯の温度:88〜92℃
  • 挽き目:中細挽き
  • 抽出方法:ペーパードリップ推奨
  • 豆の量:11〜13g / 200ml(11g → すっきりと軽めの味わい、13g → 甘みとコクがしっかり出る)

📏 基準のエビデンス

  • 豆の量:SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310)の目安 55g/kg(約1:18、200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
  • お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に深煎り82〜85℃)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
  • 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association

目的別に次に読む


訂正(2026-09-29): 代表的な農園として「石棹珈琲農園(石棹コーヒー)」を挙げ、所在地を「嘉義県阿里山郷(石棹地区)」「阿里山の中心地・石棹」、標高を「1,200〜1,400m」、受賞歴を「台湾コーヒー品評会 入賞」「複数回受賞」と記載していましたが、台湾の行政機関(臺灣嘉義地方檢察署)の資料では石棹は嘉義県竹崎郷中和村にあり、阿里山郷ではありませんでした。所在地を「嘉義県竹崎郷中和村(石棹)」に改めました。農園名・標高・受賞歴は一次資料で確認できなかったため削除し、地区の紹介に改めました。追加の照合で、代表的な農園として「嘉義縣立農業試驗所系農園」(Alishan Specialty Coffee Farms、標高1,000〜1,600m、ゲイシャの試験栽培)を挙げていましたが、この名称の機関を一次資料で確認できなかったため削除し、出典に載っているCoffee ReviewのSL34ロットの農園(Ching-Ye Farm)に差し替えました。標高を「1,000〜1,400m」「1,000〜1,600m」と記事内で揃わない範囲で記載していましたが、いずれも出典がなかったため、台湾観光署の資料にある石棹周辺の標高約1,360mに改めました。「台湾にコーヒーが最初に持ち込まれたのは1884年頃(清朝末期)」「日本統治時代に商業栽培が本格化」「商業栽培が最も早く根付いたのは雲林県古坑」、SL34を「高地の気候条件に適応させる形で阿里山にも導入」、「近年国際大会での入賞が増加」と記載していましたが、いずれも一次資料で確認できなかったため削除し、古坑については農業部農糧署が台湾コーヒーの「起源地」と紹介していることに改めました。

訂正(2026-09-30): 抽出の目安で「SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準」と記載していましたが、SCA(スペシャルティコーヒー協会)は米国のSCAAと欧州のSCAEが2017年に統合した団体で、「Golden Cup」は旧SCAAの名称のため、「SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー認証の基準」に改めました。比率(55g/L、約1:18、200mlで11g)は変更していません。同日、この基準を示していた2017年の認証要件の文書がSCAのサイトで公開されなくなっていたため、現行の家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310-2021、水1kgに豆55g)の表記にそろえました。

訂正(2026-10-05): 精製方法を「ハニープロセス(イエローハニー)」、味わいを「はちみつ・桃・花梨・なめらかな甘み・上品な酸味」とし、「ハニープロセスとの相性が良く、甘みとなめらかさが際立つ」と記載していましたが、いずれも出典を示していませんでした。出典に挙げたCoffee ReviewのChing-Ye FarmのSL34のロットはウォッシュド精製で、評は「野いちご、はちみつ、フリージア(Wild strawberry, honey, freesia)」でした(この「はちみつ」は風味の言葉で、精製方法ではありません)。阿里山の精製方法は農園・ロットによって異なるため、産地全体の精製方法としての記載をやめ、記事のデータから精製方法の指定を外し、精製方法の節では出典のロットがウォッシュドであることを示す形に改めました。味わいはこのロットの評に改め、1ロットの評であることを明記しました。抽出の目安の「蜂蜜と花梨」「桃の果実感とハニーの甘み」も同じ理由で改めました。フレーバーチャートとポジショニングマップの値は変えていません。産地情報の標高を「約1,360m(石棹周辺)」と記載していましたが、交通部観光署の資料の値は石棹一帯の標高で、コーヒー農園の標高ではないため、その旨を明記しました。品種に「ゲイシャ種」を出典なしで挙げ、カトゥーラ種をSL34種と並ぶ品種として記載していましたが、確認できたのは阿里山のOe’otx農園がカトゥーラ・ゲイシャ・ブルボンを育てているという農園主インタビュー(MojoCoffee)の紹介で、1農園の例であるため、その形に改めて出典に加えました。また、2026-09-29の訂正で石棹の所在地の根拠を「臺灣嘉義地方檢察署」の資料としていましたが、出典に挙げたページは検察署の資料という説明と合わず、出典の表記が不正確だったため出典一覧から外しました。所在地(嘉義県竹崎郷中和村)は、農業部農業金融署と政府公報の資料で確認できています。ハニー精製の阿里山のロットの有無と桃・花梨の風味、阿里山全体の品種構成、Ching-Ye Farmの所在地・標高は確認できていません。あわせて、副題の「東洋の隠れた逸品」、品種欄の「少量生産される」「近年スペシャルティ市場で評価が急上昇」「年間生産量が非常に少ない希少品」「阿里山の霧(雲海)が直射日光を和らげる」、本文の「阿里山の雲海(高地霧)が日差しを遮り、昼夜の気温差と豊かな水分が独特の甘みとフローラルな香りを育てます」「生産量が少ないため台湾国内でも希少な存在」も、出典を示せない評価や産地全体の味わいの一般化だったため、同じ理由で削除し、副題は産地を示す表現に改めました。阿里山の生産量を示す一次資料は確認できていません。

追記(2026-10-11): その後、阿里山莊園咖啡精英交流賽の2025・2026年の応募に蜜處理(ハニー)・日曬(ナチュラル)区分のサンプルがあることを、阿里山国家風景区管理処の公式発表で確認し、精製方法の節に加えました(大会応募の内訳で、阿里山全体の生産割合ではありません)。


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