Rossignol XV
ビッグマウンテンライダー Xavier de Le Rue のシグネチャーモデル、大型ノーズと絞り込んだテールで高速の急斜面を刻むディレクショナルフリーライド機
Rossignol Snowboards のフリーライド旗艦モデル「XV」の解説です。フリーライドワールドツアー王者 Xavier de Le Rue のシグネチャーとして展開され、2023年モデルでシェイプ・キャンバー・サイドカットを一新しました。GreenLightウッドコアとRadCutサイドカット、AmpTek Eliteロッカーキャンバーを組み合わせた現行モデルのスペックと、変遷の経緯を紹介します
「XV」は Rossignol Snowboards のフリーライドラインを代表するモデル。フリーライドワールドツアーで2008・2009・2010年と3年連続王者に輝いたフランスのビッグマウンテンライダー Xavier de Le Rue(グザヴィエ・ド・ラ・リュー)のシグネチャーボードとして展開されており、高速で急峻な不整地ラインを刻むために作られたディレクショナルフリーライド機です(出典: Xavier de Le Rue — Wikipedia)。
Xavier de Le Rue とシグネチャーラインの位置づけ
Xavier de Le Rue は2003年・2007年に FIS スノーボードクロス世界選手権で金メダルを獲得した後、ビッグマウンテン/フリーライド分野に軸足を移し、フリーライドワールドツアーで3連覇を達成した実績を持つライダーです。Rossignol は彼の名を冠したシグネチャーラインとして、本記事の主役であるディレクショナルの XVに加え、パウダー志向のツインチップSashimi、レトロなフィッシュシェイプのSushiの3モデルを展開しています(出典: 2020 Rossignol XV Snowboard Review — Agnarchy)。XV はこの中で最もハードチャージ志向の一枚と位置づけられています。
シェイプ

画像:Rossignol XV 159cm(2025-26シーズンモデル)トップデッキ
出典:Rossignol 公式サイト製品ページ
大きく硬いノーズと、絞り込まれたテーパードテールを組み合わせたスーパー・ディレクショナルシェイプ。ノーズ側の面積を確保して深雪での浮力を稼ぎつつ、テール側を絞ることで高速時の取り回しと接雪を安定させる設計思想です。プロファイルはAmpTek Eliteと呼ばれるロッカー・キャンバー構成で、両足間の約80%をキャンバーが占め、ノーズとテールにロッカーを配した「80%キャンバーポケット」により、強いポップと高速域でのエッジグリップを両立させています(出典: Men’s Rossignol XV snowboard — Rossignol 公式)。

画像:Rossignol XV 159cm(2025-26シーズンモデル)ベース
出典:Rossignol 公式サイト製品ページ
スペック(159cmモデル基準)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全長展開 | 156 / 159 / 162 / 167cm(レギュラー)、161W / 165W / 169W(ワイド) |
| 有効エッジ(159cm) | 1170mm |
| サイドカット半径(159cm) | 8.0m |
| ノーズ幅(159cm) | 300mm |
| ウエスト幅(159cm) | 255mm(ワイドは全サイズ265mm) |
| テール幅(159cm) | 290mm |
| テーパー量 | 10mm(ノーズ−テール) |
| セットバック | 30mm |
| ベント | AmpTek Elite(センター約80%キャンバー+ノーズ・テールロッカー) |
| フレックス(10段階) | 9(スティッフ) |
| コア | GreenLightウッドコア(Paulownia材+Bambooの複合、L.I.T.E. Gripウレタン注入チャンネル入り) |
| 構造 | Reverse Super Directionalフレックス、7M Serrated Edge(7点接雪シリエイテッドエッジ)、RadCutサイドカット |
| ベース | Sintered 7500 |
データソース:Men’s Rossignol XV snowboard — Rossignol 公式、Rossignol XV Snowboard — Geartrade、2023 ROSSIGNOL XV — SkiEssentials
156cm・165Wサイズの一部数値は情報源間で表記のゆらぎが見られたため、複数レビューで一致した159cmレギュラーサイズの数値を基準に掲載しています。適合体重の目安はRossignol公式で60〜95kg(130〜210lbs)と案内されています。
年代を通じての変化
Rossignol は2010年代前半から「AmpTek」ブランドのロッカー・キャンバー技術を全ラインに展開しており、XV もこの技術系譜の上に成り立つモデルです。The Good Ride のレビューは 2014〜2022年モデルをまとめて扱っており、この期間はMagnetraction(波状エッジ)を採用し、堅い雪面でのグリップに定評のあるモデルとして評価されてきました。派生モデルとして、バックカントリー志向のスプリットボード版「XV Magtek Split」や、レトロなフィッシュシェイプの「XV Sushi LF」も展開されています(出典: Rossignol XV 2014-2022 Snowboard Review — The Good Ride、Rossignol XV — Blister Review)。
2023年モデルでシェイプ・キャンバー・サイズ展開・サイドカットを刷新。Magnetraction を廃してRadCutサイドカット主体の設計に切り替え、AmpTek Eliteロッカーキャンバーを新たに採用しました。この変更により、氷面での実直なグリップ力は先代よりやや後退した一方、扱いやすさと汎用性が向上したと評されています(出典: Rossignol XV — Blister Review)。
評価
- 高速域の安定性: 大きく硬いノーズとスティッフなフレックス(9/10)により、急斜面での高速滑走で評価が高い一枚。SkiEssentials のテストでは「強力なビッグマウンテンボードでありながら操作性が高い」と評されている(出典: 2023 ROSSIGNOL XV — SkiEssentials)
- 想定ライダー: レンジは「Advanced to Pro」。グルーマーから急峻な樹林帯、パウダーボウルまで幅広い地形をカバーするフリーライド専用設計で、パーク・フリースタイル向けの一枚ではない
- 2020年モデルのレビュー(Agnarchy): リバース・スーパー・ディレクショナル・フレックス(ノーズとセンターを硬く、テール側でしなやかに)により、高速安定性を保ちながらテール操作の余地を残す設計と評価されている(出典: 2020 Rossignol XV Snowboard Review — Agnarchy)
参考文献
- Men’s Rossignol XV snowboard — Rossignol 公式
- Men’s Rossignol XV wide snowboard — Rossignol 公式
- Rossignol XV 2014-2022 Snowboard Review — The Good Ride
- 2023 ROSSIGNOL XV — SkiEssentials
- 2020 Rossignol XV Snowboard Review — Agnarchy
- Rossignol XV — Blister Review
- Rossignol XV Snowboard — Geartrade
- Xavier de Le Rue — Wikipedia


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