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メキシコ ピーベリー

丸豆が凝縮した、チョコとスパイスの深み

メキシコ・オアハカ州プルマ・イダルゴ産の希少なピーベリー(丸豆)。通常の2粒が1粒に凝縮した豆は風味が濃密で、チョコレートとスパイスが絡み合う個性的な一杯を生み出します


産地情報

産地メキシコ・オアハカ州 プルマ・イダルゴ地区
品種プルマ・イダルゴ種(ティピカ系)/ピーベリー精選
標高1,300〜1,500m(オアハカ州観光局による栽培地の標高)
味わいダークチョコレート・シナモン・ブラウンシュガー・ヘーゼルナッツ当サイトの味わいの目安です。公開ロット情報と地域の一般的傾向に基づき、特定ロットの評価や試飲記録ではありません(編集方針)。

品種情報

アラビカ種Coffea arabica最高品質

品種:プルマ・イダルゴ種(ティピカ系在来種)

ティピカはアラビカ種の代表的な品種系統。アラビカ種そのものの起源はエチオピア南西部とされ、ティピカ系統はイエメンからインド、ジャワを経て世界へ広まった(World Coffee Research)。ピーベリー(丸豆)とは通常2粒入るコーヒーチェリーに1粒だけ発育した豆で、生まれる数は少ない。1粒に2粒分の栄養が凝縮されるため風味が濃密になると言われる

  • ティピカ種がプルマ・イダルゴの主力品種
  • ピーベリー生まれる数が少ない希少品
  • プルマ・イダルゴ自治体の標高約200〜1,700m、栽培地は1,300〜1,500m

ピーベリーとは

コーヒーチェリーの中には通常、向き合った2粒の豆が入っています。しかし、2つの胚珠のうち片方が受精しないか、胚乳が発達しないと、1粒だけが球状に育ちます。これがピーベリー(丸豆)です。2022年の査読論文(学術誌『Processes』)によると、一般的な収穫の5〜7%とされます。

丸い形状は均一に熱が通りやすく焙煎がしやすい利点があります。また、2粒分の栄養を1粒が取り込むため、フレーバーが凝縮されて濃密になると言われています(同じ丸豆でも、タンザニア ピーベリーは明るい酸とベリー感が際立つ対照的なカップになります)。

プルマ・イダルゴは、オアハカ州南部の険しい山岳地帯に位置する小村。メキシコのコーヒーの産地のひとつとして、村の名前がそのまま産地名として流通しています。INEGIの地理データでは、プルマ・イダルゴ自治体の標高は約200〜1,700mと幅があり、オアハカ州観光局はそのうちコーヒーの栽培地を標高1,300〜1,500mと説明しています。


代表的な生産者・農園

代表的な農園

  • オロ・マヒコ協同組合Oro Mágico
    📍 メキシコ オアハカ州 プルマ・イダルゴ

    2022年にプルマ・イダルゴの生産者の有志の家族が集まって活動を始め、現在は法的に設立された協同組合として独自ブランド「Oro Mágico」を持つ。仲買人(コヨーテ)に頼らず販売することを目指している。地元紙El Universal Oaxacaの2025年4月の記事による

  • プルマ専門コーヒー生産者連合Unión de Productores de Café de Especialidad Pluma
    📍 メキシコ オアハカ州 プルマ・イダルゴ(事務所はオアハカ・デ・フアレス)

    プルマ・イダルゴ自治体の生産者と、同郷の専門家が支える小規模生産者の団体(S.P.R. de R.L.)。プルマ地域の小規模生産者のコーヒーを「Café Pluma La Unión」として販売し、生産者・品種・標高・精製方法を製品ごとに示すことを掲げている。団体の自己紹介による


精製方法

ウォッシュドが主流。 丸豆の形を生かして均一な乾燥を行い、クリーンながら濃密なフレーバーを引き出す。

精製方法

💧

ウォッシュド

Washed / Wet Process

1
収穫→
2
果肉除去→
3
水洗い・発酵→
4
乾燥→
5
脱穀
ボディ
2/5
クリアさ
5/5
発酵感
2/5

豆本来の味が際立つクリーンカップ。明るい酸味とクリアな風味が特徴


フレーバーチャート

フレーバーチャート

酸味苦味甘みコク香り
酸味
苦味
甘み
コク
香り

公開ロット情報と地域の一般的傾向に基づく編集上の目安です。特定ロットの評価や試飲記録ではありません(編集方針)。


おすすめの焙煎度

おすすめの焙煎度

ライト焙煎深煎り

ミディアム ロースト


ポジショニングマップ

ポジショニングマップ

苦味酸味コク軽いメキシコ ピーベリーエチオピア イルガチェフェインドネシア マンデリンG1ベトナム ロブスタタンザニア キリマンジャロブラジル サントスNo.2

淹れ方のポイント

  • お湯の温度:88〜92℃
  • 挽き目:中挽き
  • 抽出方法:ペーパードリップ・モカポット
  • 豆の量:12〜14g / 200ml(やや高めの温度でチョコレート感を引き出す)

📏 基準のエビデンス

  • 豆の量:SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310)の目安 55g/kg(約1:18、200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
  • お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に深煎り82〜85℃)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
  • 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association

訂正(2026-09-29): 「ティピカ種はアラビカ最古の品種系統で、エチオピア原産」と記載していましたが、World Coffee Researchの品種カタログでは、アラビカ種そのものの起源はエチオピア南西部、ティピカ系統はイエメンからインド、ジャワを経て広まったとされており、「最古」も一次資料で確認できなかったため、種の起源と系統の伝播を分けて書き直しました。「火山性土壌」と記載していましたが、メキシコ地質調査所(SGM)の資料で確認できたのは、周辺地域の地質がオアハカ・コンプレックスの変成岩・深成岩類であることで、農地の土壌が火山性であることは確認できなかったため削除しました。ピーベリーが「全収穫量の5〜10%」「コーヒー全体の5〜10%」という割合と、プルマ・イダルゴのコーヒーが「19世紀末から輸出」「メキシコで最も歴史のある産地のひとつ」という記述は、一次資料で確認できなかったため削除しました。標高を「900〜1,500m」と記載していましたが、INEGIの地理データではプルマ・イダルゴ自治体全体の標高が約200〜1,700m、オアハカ州観光局の説明ではコーヒーの栽培地が1,300〜1,500mのため、栽培地の標高を1,300〜1,500mに改めました。また、代表的な農園として挙げていた「コープ・カフェス・デ・プルマ」「フィンカ・ラ・シエラ」(生産者の構成や日陰栽培の記述を含む)と、プルマ・イダルゴのシェードグロウン(日陰栽培)による伝統農法の記述は、公的資料や当事者の一次資料で確認できなかったため削除しました。

訂正(2026-09-30): 抽出の目安で「SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準」と記載していましたが、SCA(スペシャルティコーヒー協会)は米国のSCAAと欧州のSCAEが2017年に統合した団体で、「Golden Cup」は旧SCAAの名称のため、「SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー認証の基準」に改めました。比率(55g/L、約1:18、200mlで11g)は変更していません。同日、この基準を示していた2017年の認証要件の文書がSCAのサイトで公開されなくなっていたため、現行の家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310-2021、水1kgに豆55g)の表記にそろえました。

追記(2026-10-07): 「代表的な生産者・農園」の節を追加しました。紹介するのは、プルマ・イダルゴの生産者団体として実在を確認できたオロ・マヒコ協同組合(地元紙の報道)とプルマ専門コーヒー生産者連合(団体自身のサイト)の2団体です。団体の自己紹介や報道による情報のため、標高・品種・認証は公的資料や団体の一次資料で確認できず、載せていません。

訂正(2026-10-14): 「ピーベリーとは」の節で、ピーベリーが「ごく稀に」生じ、その仕組みを「片方の胚が発育せず」と記載していましたが、査読論文(Processes, 2022)では、2つの胚珠のうち片方が受精しないか胚乳が発達しないことで生じ、一般的な収穫の5〜7%とされているため、仕組みと割合をこの論文の記述に改めました(タンザニア ピーベリーの記事の2026-09-29の訂正に合わせました)。


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