SL14
SL14
SL14は、ケニアのスコット農業研究所(Scott Agricultural Laboratories)が選抜したアラビカ種の品種です。World Coffee Research(WCR)の品種カタログによると、1936年に「Drought Resistant II」と呼ばれた1本の木から選抜されました。母樹の来歴は分かっていませんが、遺伝子解析ではティピカ系統に近縁とされています。WCRは、SL14を主にケニアとウガンダで見られる品種としています。
ウガンダでは、ウガンダ・コーヒー開発庁(UCDA)のUganda Country Coffee Profileが、国内のアラビカの品種の例としてSL14とSL28を挙げています。UCDAの2024年の輸出企業カタログでも、西部ルウェンゾリ山地に由来するロットの品種がSL14・SL28と記載されています。一方で、SL14がウガンダへ導入された年、国内での栽培地の広がりと標高、品種ごとの栽培の割合、この品種に固有の風味は、このサイトでは一次資料で確認できていません。豆を選ぶときは、ウガンダ産のロットのうち、産地と品種名がロットごとに示されているものを選ぶと、SL14をたどりやすくなります。
訂正(2026-09-21): 「フレンチミッション(ティピカ系統)由来の系統から選抜」と記載していましたが、World Coffee Researchの品種カタログに基づき、1936年に「Drought Resistant II」と呼ばれた1本の木から選抜された旨に訂正しました。
訂正(2026-10-14): 「1960年代にウガンダへ導入され、ブギス地方やルウェンゾリ地域の標高1500〜2000mで栽培されています」「レモンやベルガモットの酸味と桃のフルーツ感、キャラメルの後味が持ち味です」と記載していましたが、ウガンダへの導入年と、ウガンダでのSL14の栽培標高を示す一次資料は確認できず、姉妹記事「ウガンダ ブギス」の訂正(2026-10-05)でも、エルゴン山の栽培標高の範囲(1,500〜2,300m)を一次資料で確認できないとして外していたため改めました。あわせて、一次資料で確認できない風味の記述を外し、ウガンダ・コーヒー開発庁(UCDA)の資料で確認できる範囲(品種の例としてSL14・SL28を挙げていること、ルウェンゾリ由来のロットの品種をSL14・SL28としていること)を加えました。
ウガンダ ルウェンゾリ
「月の山」に女性たちが築いたウガンダ初の地理的表示コーヒー
ウガンダ西部・ルウェンゾリ山地(月の山)標高1,200〜2,200mで栽培されるアラビカ。1999年に女性主体で発足したブコンゾ・ジョイント協同組合が牽引し、2023年にはウガンダ初の地理的表示「ルウェンゾリ マウンテンズ・オブ・ザ・ムーン」に登録された産地です
ウガンダ ブギスのコーヒー|エルゴン山のアラビカの産地・品種と味
ロブスタの国の東端、エルゴン山の斜面で育つアラビカ
ウガンダ東部、エルゴン山の斜面に広がるブギス地区のアラビカ。ウガンダ政府系の資料ではアラビカの多くがエルゴン山で栽培され、UCDAの年報には、エルゴン山斜面の試料に柑橘・キャラメル・チョコレートの風味の記録がある(単年の試料)。SL14などの品種、ウォッシュド精製、ロブスタ主体の国での位置づけを解説
参考文献・情報ソース