
タンザニア ピーベリー
一粒に凝縮された丸い個性
コーヒーチェリーに通常2粒入る豆が1粒だけになった「丸豆」ピーベリー。タンザニア産の丸豆が持つ濃縮された風味の秘密に迫ります
産地情報
| 産地 | タンザニア・キリマンジャロ州〜ムベヤ州(各産地) |
|---|---|
| 品種 | ピーベリー(丸豆)— ブルボン・ケント種(KNCUの説明) |
| 標高 | キリマンジャロ産は1,000〜2,000m(KNCUの説明)。産地全体の標高帯は一次資料で未確認 |
| 味わい | ベリー・柑橘・なめらかな酸味・甘い余韻・ライトボディ当サイトの味わいの目安です。公開ロット情報と地域の一般的傾向に基づき、特定ロットの評価や試飲記録ではありません(編集方針)。 |
品種情報
品種:ピーベリー(Peaberry / PB)
コーヒーチェリー1個には通常2粒の豆が入るが、2つの胚珠の片方が受精しない、または胚乳が発達しない場合に、1粒だけの丸い豆が育つ。この丸豆がピーベリーで、査読論文では一般的な収穫の5〜7%とされる。小さく丸い形状のため焙煎時に均一に熱が入りやすく、風味が凝縮するとされる
- 2粒入りの豆に比べて生まれる数が少ない
- 丸形で均一な焙煎が可能
- 風味が凝縮されるとされる
- タンザニアの輸出規格にPB(Peaberry)の格付けがある
タンザニア・ピーベリーとは
ピーベリー(Peaberry)とは、コーヒーチェリーの中で通常2粒に分かれて育つ種子が、1粒だけ育った丸い豆のことです。 東アフリカの産地国タンザニアでは、タンザニアコーヒー庁(TCB)の輸出規格にPB(Peaberry)の格付けがあり、丸豆を選別して出荷する仕組みがあります。キリマンジャロ山麓産のPBも「Tanzania PB」として流通しており、南部高地のムベヤ産のピーベリーも販売されています。丸豆を選別出荷する産地は他にもあり、メキシコ ピーベリーはチョコレートとスパイスの重心の低いカップで対照的です。
代表的な産地・精製所
代表的な農園
- KNCUコーヒー組合(キリマンジャロ系)KNCU Kilimanjaro Native Cooperative Union
1933年登録の協同組合。キリマンジャロ山麓の小農家から集めたAAとPBを格付け選別。品種はブルボンとケント(KNCUの説明)
- ムベヤ産ピーベリーMbeya Region Peaberry
南部高地のムベヤ産ピーベリーは、キリマンジャロとは異なる甘みとなめらかなボディが特徴とされる(販売店の説明)
精製方法
精製方法
ウォッシュド
Washed / Wet Process
豆本来の味が際立つクリーンカップ。明るい酸味とクリアな風味が特徴
フレーバーチャート
おすすめの焙煎度
おすすめの焙煎度
ミディアム ロースト
ポジショニングマップ
ポジショニングマップ
淹れ方のポイント
- お湯の温度:88〜92℃
- 挽き目:中細挽き
- 抽出方法:ペーパードリップ推奨
- 豆の量:11〜13g / 200ml(11g → ベリーと柑橘の鮮やかな酸味が際立つ、13g → 甘みが加わりなめらかな余韻になる)
📏 基準のエビデンス
- 豆の量:SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310)の目安 55g/kg(約1:18、200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
- お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に深煎り82〜85℃)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
- 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association
訂正(2026-09-29): ピーベリーの発生割合を「約5〜10%の確率」「全収穫量の約5〜10%」と記載していましたが、この割合を裏付ける一次資料を確認できなかったため、数値を削除しました。追加の照合で、ピーベリーの発生を「受粉異常により1粒のみが育つ」と記載していましたが、査読論文(Processes, 2022)では2つの胚珠の片方が受精しない、または胚乳が発達しない場合に生じるとされるため改め、同論文が示す一般的な収穫に占める割合(5〜7%)を記載しました。品種を「ブルボン・タイピカ種」と記載していましたが、KNCUの説明ではブルボンとケントでティピカは確認できないため改めました。KNCUの「Tanzania Coffee Board 品質認定」の受賞欄は、受賞名・年を確認できなかったため削除しました(1933年の登録は確認)。標高「1,200〜1,800m」「1,400〜1,800m」「1,200〜1,600m」は産地が異なり出典もなかったため、キリマンジャロ産はKNCUの説明(1,000〜2,000m)に改め、それ以外は未確認としました。「ムベヤ産ピーベリー(タカウンガ系)」の「タカウンガ」は何を指すか確認できなかったため削除しました。「ピーベリーを専門に仕分けして出荷することで有名」「世界中のスペシャルティショップで珍重」は評価の根拠を確認できなかったため、TCBの輸出規格にPB格付けがあるという制度の説明に改めました。
訂正(2026-09-30): 抽出の目安で「SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準」と記載していましたが、SCA(スペシャルティコーヒー協会)は米国のSCAAと欧州のSCAEが2017年に統合した団体で、「Golden Cup」は旧SCAAの名称のため、「SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー認証の基準」に改めました。比率(55g/L、約1:18、200mlで11g)は変更していません。同日、この基準を示していた2017年の認証要件の文書がSCAのサイトで公開されなくなっていたため、現行の家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310-2021、水1kgに豆55g)の表記にそろえました。
参考文献・情報ソース
- Volcanica Coffee — Tanzania Peaberry Coffee
- Bean & Bean — Everything You Need to Know About Tanzania Kilimanjaro Peaberry
- Altezza Travel — Tanzania Coffee: Peaberry Full Guide
- Processes (MDPI, 2022) — ピーベリーの発生の仕組みと収穫に占める割合(5〜7%)
- KNCU(Kilimanjaro Native Co-operative Union)— 1933年登録・品種ブルボン/ケント・標高1,000〜2,000m
- Tanzania Coffee Board — 輸出規格(PB格付け)
- World Brewers Cup — 手動ドリップ世界選手権 公式ルール(参考レシピ基準)
- Sprudge — 2025 WBrC Champion George Peng Recipe(1:14.7 / 96℃)
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