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コロンビア カウカ

先住民・アフロ系農家が守る南西コロンビアの原産地呼称コーヒー

34市町村・9.3万を超えるコーヒー農家の家族が9.45万haで栽培する、コロンビア国内生産第4位の産地。2011年に原産地呼称を取得し、認定基準では高い酸とキャラメル化した香りが特徴とされるウォッシュド


産地情報

産地コロンビア南西部 カウカ県(ポパヤン高原、インサ、カヒビオ、パエス、トトロ周辺)
品種カスティージョなど(県内の品種構成は一次資料で未確認)
標高高地(県全体・原産地呼称の標高範囲は一次資料で未確認。ポパヤン地域11市町村の平均は約1,700m)
味わいキャラメルの甘い香り・高い酸・花のノート・バランスの取れたクリーンなカップ当サイトの味わいの目安です。公開ロット情報と地域の一般的傾向に基づき、特定ロットの評価や試飲記録ではありません(編集方針)。

品種情報

アラビカ種Coffea arabica最高品質

品種:カスティージョ(Castillo)

コロンビアのコーヒー研究機関セニカフェ(Cenicafé)が、カトゥーラとティモール・ハイブリッド1343の交配を親系統として開発し、2005年5月に公開した、さび病(roya)に耐性を持つ品種。1982年に公開された別の品種「コロンビア種」とは区別される。カウカ県やコロンビア全体での作付けの割合、県内の品種構成は一次資料で確認できていない

  • セニカフェが2005年5月に公開したさび病耐性の品種
  • 親系統カトゥーラ×ティモール・ハイブリッド1343(セニカフェの技術報)
  • 1982年公開のコロンビア種と別の品種
  • 2011年に原産地呼称(Denominación de Origen)を取得

コロンビア カウカとは

カウカ県はコロンビア南西部、ポパヤン(Popayán)を県都とし、ウイラ・トリマ・ナリーニョ・プトゥマヨ・バジェ・デル・カウカと接する山岳地帯に位置する。34市町村に9.3万を超えるコーヒー農家の家族が暮らし、9.45万ヘクタールでアラビカ種を栽培する、コロンビア国内生産第4位の産地で、コーヒー農家の家族数は全国1位である(Federación Nacional de Cafeteros/FNC)。先住民・アフロ系コミュニティを含む多様な小規模農家が急峻な山地に点在する区画でコーヒーを育てている。

2011年に原産地呼称を取得

カウカのコーヒーは2011年8月10日、「原産地呼称(Denominación de Origen)」の認定を受けた(商工監督庁SIC。コロンビアではナリーニョが同年2月11日に先に認定を受けている)。認定基準では、強くキャラメル化した香り、高い酸、ミディアムボディ、バランスの取れた印象、クリーンで柔らかいカップに花や甘さのノートを伴うことが特徴として定義されている。

ポパヤン高原とインサ地区

県内最大の生産サブリージョンであるポパヤン高原には11市町村・約4.3万のコーヒー農家の家族が集まり、約4.45万ヘクタールで栽培する(FNCによれば11市町村の平均標高は約1,700m)。火山灰由来の土壌のもと、日なた栽培と一部シェード栽培が混在し、高い栽培技術と生産性で知られる。一方、「マシソ・コロンビアーノ(コロンビア山塊)」と呼ばれる水源地帯に位置するインサ地区は、カヒビオ・パエス・トトロと共にFNCの第4管区を構成し、標高が高く輸送インフラが限られることから、農家自身が収穫からパルピング・発酵・乾燥までを担う小規模生産が中心となっている。

小規模生産者組織による品質管理

輸送や設備の制約が大きいカウカでは、生産者協同組合が集荷・精製・品質管理・輸出を担う体制が発達している。南カウカの生産者組合コスルカ(COSURCA)は、共同のドライミルとカッピングラボを通じて品質を均一化する仕組みを構築してきた。フェアトレード認証のもとで収入の多角化や教育支援にも取り組んでいる。


代表的な生産者・農園

代表的な農園

  • コスルカ(南カウカ生産者協同組合)COSURCA (Cooperativa del Sur del Cauca)
    📍 コロンビア・カウカ県南部

    南カウカの小規模農家による協同組合。共同のドライミルとカッピングラボを通じて集荷から品質管理・輸出までを一貫して担う。フェアトレード認証のもと収入多角化や教育支援プロジェクトも展開

  • カウカ農民連盟Federación Campesina del Cauca
    📍 コロンビア・カウカ県一帯

    小規模生産者組織の連合組織で、複数のマイクロロットを産出。発酵条件を細かく制御した差別化ロット(チェリー発酵48時間+ミューシレージ発酵16時間、ライズドベッド乾燥)などの試みも報告されている

  • フィンカ・エル・アルトFinca El Alto
    📍 コロンビア・カウカ県 サン・ルイス地区

    家族経営農園。収穫後即日パルピングし24時間ドライ発酵させてから水洗い、パラボリック型ソーラードライヤーで乾燥する丁寧な精製プロセスで知られる


精製方法

精製方法

💧

ウォッシュド

Washed / Wet Process

1
収穫→
2
果肉除去→
3
水洗い・発酵→
4
乾燥→
5
脱穀
ボディ
2/5
クリアさ
5/5
発酵感
2/5

豆本来の味が際立つクリーンカップ。明るい酸味とクリアな風味が特徴

カウカでは県内共通の伝統的なウォッシュド(水洗式)が主流で、原産地呼称の認定基準でも「クリーンで柔らかいカップ」の根拠となっている。収穫したチェリーはその日のうちにパルピング(果肉除去)され、ミューシレージ(粘液質)をタンク内で発酵させたのち水洗いする。標高の高い区画では低温により発酵がゆっくり進み、乾燥もアフリカンベッドやパラボリック型ソーラードライヤーで時間をかけて行われる。カウカ農民連盟のように、チェリー発酵とミューシレージ発酵を段階的に分けるなど発酵条件を細かく制御した差別化ロットの試みも一部の生産者組織で進んでいる。


フレーバーチャート

フレーバーチャート

酸味苦味甘みコク香り
酸味
苦味
甘み
コク
香り

公開ロット情報と地域の一般的傾向に基づく編集上の目安です。特定ロットの評価や試飲記録ではありません(編集方針)。


おすすめの焙煎度

おすすめの焙煎度

ライト焙煎深煎り

シナモン ロースト


ポジショニングマップ

ポジショニングマップ

苦味酸味コク軽いコロンビア カウカコロンビア ナリーニョコロンビア ウイラエチオピア イルガチェフェケニア AAブラジル セラード

淹れ方のポイント

  • お湯の温度:87〜90℃(浅煎り〜中煎りの酸と花香を活かす温度帯)
  • 挽き目:中細挽き
  • 抽出方法:ペーパードリップ/エアロプレス(キャラメルの甘さを強調したい場合はやや高めの湯温・長め抽出)
  • 豆の量:13〜15g / 200ml(13g → 花とキャラメルの香りが主体、15g → ボディと甘さが際立つ)

📏 基準のエビデンス

  • 豆の量:SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310)の目安 55g/kg(約1:18、200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
  • お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に深煎り82〜85℃)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
  • 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association

訂正(2026-09-29): 「34市町村・約9.3万戸」「全国生産量の約10.5%を占める第4位」「生産者数では全国最多クラス」と記載していましたが、FNCカウカ支部の資料で確認できたのは34市町村・9.3万を超えるコーヒー農家の家族・9.45万ha・国内生産第4位・家族数全国1位で、「約10.5%」は確認できなかったため削除し、「全国最多クラス」を「家族数全国1位」に改めました。「2011年8月10日、国内の他県に先駆けて原産地呼称の認定を受けた」と記載していましたが、商工監督庁(SIC)の発表ではナリーニョが2011年2月11日、カウカが同年8月10日の認定で、カウカが先ではなかったため「他県に先駆けて」を削除しました。標高を「1,700〜2,100m(一部農園は1,900m超)」、ポパヤン高原を「平均標高1,700m前後」と記載していましたが、FNCの資料が示すのはポパヤン地域11市町村の平均が約1,700mであることで、県全体や原産地呼称の標高範囲は一次資料で確認できなかったため、範囲の数字を削除し、平均値はFNCの数字として示しました。あわせて、COSURCA(1,700〜2,000m)、カウカ農民連盟(1,700〜2,100m)、フィンカ・エル・アルト(1,900m)の標高も一次資料で確認できなかったため削除しました。ポパヤン地域の11市町村・約4.3万家族・約4.45万haはFNCの資料で確認しました。インサ地区を「トリマ・ウイラと県境を接し」と記載していましたが、インサ市の開発計画(2024-2027)で確認できる隣接先にトリマはなく誤りだったため、県境の記述を削除しました。COSURCAの「1993年設立、1,423戸、11のコミュニティグループ」、カウカ農民連盟の「6つの組織」、フィンカ・エル・アルトの経営者名は、一次資料で確認できなかったため削除しました。

訂正(2026-09-30): 抽出の目安で「SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準」と記載していましたが、SCA(スペシャルティコーヒー協会)は米国のSCAAと欧州のSCAEが2017年に統合した団体で、「Golden Cup」は旧SCAAの名称のため、「SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー認証の基準」に改めました。比率(55g/L、約1:18、200mlで11g)は変更していません。同日、この基準を示していた2017年の認証要件の文書がSCAのサイトで公開されなくなっていたため、現行の家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310-2021、水1kgに豆55g)の表記にそろえました。

訂正(2026-10-14): 品種欄で、カスティージョを「在来のコロンビア種を基に開発した改良品種」「カウカでも主力品種として広く普及」とし、伝統品種のカトゥーラ・ティピカ・ボルボン・タビの並行栽培や「インサ地区や小規模農家では複数品種を混植する農園が一般的」「品種構成の多様さがロットごとの個性の幅を生んでいる」と記載していましたが、セニカフェの技術報で確認できる親系統はカトゥーラとティモール・ハイブリッド1343の交配で(コロンビア種は1982年に公開された別の品種)、カウカでの作付けの割合・品種構成・混植の実態と風味への影響は一次資料で確認できなかったため、親系統と公開年(2005年5月)の説明に改め、確認できなかった記述を外しました。基本情報の品種欄(「カスティージョ・カトゥーラ・コロンビア・ティピカ・ボルボン・タビ」)も、同じ理由で「カスティージョなど(県内の品種構成は一次資料で未確認)」に改めました(品種ページ「カスティージョ」の訂正に合わせています)。あわせて、原産地呼称の節で「この認定は、火山灰由来の肥沃な土壌と赤道に近い安定した日照がもたらす品質の一貫性を裏付けるものとなった」と記載していましたが、土壌・日照と品質の因果を示す一次資料を確認できなかったため外しました。説明文の「カスティージョ・カトゥーラが火山土壌で育ち」も、県内の品種構成と土壌の記述を一次資料で確認できなかったため外し、「高い酸とキャラメルの甘さを両立する」を商工監督庁(SIC)の認定基準にある特徴として示す書き方に改めました。

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