
ニューカレドニアのコーヒー|低カフェインで知られるブルボンポワントゥ(ルロワ種)の産地
南太平洋の島で育つ、低カフェインで知られるルロワ種
南太平洋ニューカレドニアの北部州で育つブルボンポワントゥ(ルロワ種)のコーヒーです。マリスト会の宣教師による導入に始まるとされるこの島のコーヒーで、低カフェインで知られるローリナ系の品種が、北部州を中心に栽培されています
この記事の要点
- 南太平洋のフランス領ニューカレドニアの北部州を中心に栽培されるコーヒーで、現地でルロワ(Le Roy)種と呼ばれるブルボンポワントゥ(ローリナ)を扱う
- ブルボンの自然変異種で、樹高が低く、葉も豆も尖った形をしている
- ルロワ種はカフェインが少ない品種として知られる
- 現在のニューカレドニアでは北部州を中心に、ブルボンポワントゥ・ブルボンジョーヌ・ファリーノブルーといったアラビカ品種とロブスタが栽培されている
- 味わいの目安(本ブログの整理):柑橘・マンダリン・白い花・ハーブ・繊細でクリーンな甘み
産地情報
| 産地 | ニューカレドニア・北部州(西海岸ヴォー〜ポウェンブー一帯) |
|---|---|
| 品種 | ブルボンポワントゥ(ルロワ/ローリナ種)・ブルボン・ジョーヌ・ファリーノ・ブルー |
| 標高 | 低〜中標高(西海岸の丘陵地) |
| 味わい | 柑橘・マンダリン・白い花・ハーブ・繊細でクリーンな甘み当サイトの味わいの目安です。公開ロット情報と地域の一般的傾向に基づき、特定ロットの評価や試飲記録ではありません(編集方針)。 |
品種情報
品種:ブルボンポワントゥ(Leroy / Laurina)
ブルボンの自然変異種ブルボンポワントゥ(ローリナ)は、ニューカレドニアでルロワ(Le Roy)種と呼ばれる。地元紙の記事では、マリスト会の宣教師が1856年にアラビカを持ち込み、1880年にブルボンとリベリカが導入され、ロブスタはジャワから導入されたとされる(一次記録では未確認)。現在は北部州を中心にブルボンポワントゥ・ブルボンジョーヌ・ファリーノブルー・ロブスタが栽培される。ルロワ種は低カフェインの品種として知られる
- マリスト会の宣教師による導入に始まるとされる歴史
- 低カフェインで知られるローリナ系の品種
- 尖った形の小粒豆と樹高の低い独特の樹形
- 北部州を中心に小規模に栽培
ニューカレドニア・ブルボンポワントゥとは
南太平洋に浮かぶフランス領ニューカレドニアのコーヒー史は、マリスト会の宣教師による導入に始まるとされます。地元紙(Les Nouvelles Calédoniennes)の記事では、1856年にアラビカが持ち込まれ、1880年にブルボンとリベリカが導入され、生産のピークは1939年だったとされています(いずれも一次記録では未確認)。
現地でルロワ(Le Roy)種と呼ばれるこの品種は、ローリナ(Laurina)の名でも知られるブルボンの自然変異種です。 樹高が低く、葉も豆も尖った形をしており、最大の特徴は、カフェインが少ない品種として知られていることです。
同じ地元紙の記事ではロブスタはジャワから導入されたとされ、現在は北部州を中心に、ブルボンポワントゥ・ブルボンジョーヌ・ファリーノブルーといったアラビカ品種とロブスタが栽培されています。 柑橘とマンダリン、そして白い花のような繊細なアロマが、低カフェインらしいやさしい甘みと一体化するのがニューカレドニア・ブルボンポワントゥの大きな魅力です。 同じメラネシア圏では、活火山ヤスール山の火山灰が積もる土地で栽培されるバヌアツ タナ島、南半球でアラビカ栽培を先駆けたオーストラリア スカイベリーも、少量生産ながら個性の際立つ産地です。
代表的な農園・産地
代表的な農園
- ル・ドメーヌ・イダ=マルクLe Domaine Ida-Marc
ブルボンポワントゥ(ルロワ種)を栽培する小規模農園のひとつ。シングルエステートで丁寧な精製を行い、欧州・英国のスペシャルティ市場に流通
- ヴォー〜ポウェンブー一帯(北部州)Voh / Pouembout area, Northern Province
北部州西海岸の一帯。小規模な生産者がブルボンポワントゥやロブスタを栽培する
精製方法
精製方法
ナチュラル
Natural / Dry Process
フルーティーで甘みが強い。ベリー系の発酵感とワインのような複雑さ
フレーバーチャート
おすすめの焙煎度
おすすめの焙煎度
ミディアム ロースト
ポジショニングマップ
ポジショニングマップ
淹れ方のポイント
- お湯の温度:88〜92℃(低めで繊細なフローラル感を引き出す)
- 挽き目:中細挽き
- 抽出方法:ペーパードリップ推奨(クリーンなカップとマンダリン香を活かす)
- 豆の量:11〜13g / 200ml(11g → 柑橘と白い花のアロマがふわりと広がる、13g → マンダリンとハーブの甘い余韻がしっかり残る)
📏 基準のエビデンス
- 豆の量:SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310)の目安 55g/kg(約1:18、200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
- お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に深煎り82〜85℃)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
- 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association
目的別に次に読む
- 同じ品種の産地と比べたい → レユニオン ブルボン・ポワントゥ
- 南太平洋のほかの産地と比べたい → バヌアトゥ タナ島・フィジーのコーヒー
- ブルボン系の品種を知りたい → コーヒー豆の品種一覧
訂正(2026-09-29): 「1860年にマリスト会修道士がレユニオン島から持ち込んだ」「1862年に農学者アドルフ・ブートンが約60,000本の苗木を導入」と記載していましたが、確認できたのは地元紙(Les Nouvelles Calédoniennes)の記事で、マリスト会の宣教師による1856年のアラビカ導入、1880年のブルボン・リベリカ導入とされていたため、一次記録では未確認であることを明記して改め、人物名と本数、レユニオンからの導入経路は削除しました。「1910年のサビ病でジャワからロブスタが導入」と記載していましたが、同じ記事はジャワからの導入を1908年としており、年を裏付ける一次資料も確認できなかったため、年を外しました。「通常のアラビカの半分程度のカフェイン量」は分析値や論文で確認できなかったため「カフェインが少ない品種として知られる」にとどめ、シラク元仏大統領が愛飲した「ル・プレジダン」の逸話、北部州の「約180人の生産者」は確認できなかったため削除しました。代表的な農園として挙げていた「ドメーヌ・デュ・クアンジ(南部州、ヌメア南東約25km)」は、所在地が記事の対象地域(北部州ヴォー)と合わず、所在地と「パリの専門店にも届く」を確認できなかったため削除しました。ヴォー一帯の「20世紀初頭にコーヒー栽培が栄えた」「コーヒー・エコミュージアム」も公式資料で確認できなかったため削除しました。
訂正(2026-09-30): 抽出の目安で「SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準」と記載していましたが、SCA(スペシャルティコーヒー協会)は米国のSCAAと欧州のSCAEが2017年に統合した団体で、「Golden Cup」は旧SCAAの名称のため、「SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー認証の基準」に改めました。比率(55g/L、約1:18、200mlで11g)は変更していません。同日、この基準を示していた2017年の認証要件の文書がSCAのサイトで公開されなくなっていたため、現行の家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310-2021、水1kgに豆55g)の表記にそろえました。
訂正(2026-10-16): 関連する産地の紹介で「活火山ヤスール山の火山灰土壌が育てる[バヌアツ タナ島]」と記載していましたが、火山(火山灰・火山性土壌)とコーヒーの因果を示す一次資料は確認できなかったため、「活火山ヤスール山の火山灰が積もる土地で栽培される」に改めました。あわせて、副題で「南太平洋の島が生んだ低カフェインの幻」と記載していましたが、「幻」は一次資料で確認できない評価の表現で、この品種がニューカレドニアで生まれたことも記事では示していない(ブルボンの自然変異種として紹介している)ため、「南太平洋の島で育つ、低カフェインで知られるルロワ種」に改めました。説明文の「柑橘とフローラルの繊細なカップを生み出します」も、風味を一次資料で確認していない表現のため削除し、「北部州を中心に栽培されています」に改めました。
参考文献・情報ソース
- Les Nouvelles Calédoniennes — La recette du meilleur café(導入史。二次資料)
- Espresso & Coffee Guide — New Caledonia Coffee
- Verlet — Bourbon Pointu from New Caledonia, an Exceptional Coffee
- Royal Coffee — Bourbon's Botanical Origins and the Evolution of Laurina
- Sea Island Coffee — New Caledonia, Le Domaine Ida-Marc (Low Caffeine)
- Perfect Daily Grind — What is Laurina Coffee?
- World Brewers Cup — 手動ドリップ世界選手権 公式ルール(参考レシピ基準)
- Sprudge — 2025 WBrC Champion George Peng Recipe(1:14.7 / 96℃)
コーヒーをもっと知る
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産地の映像はYouTube Shorts、書き手の考えはnoteでも発信しています
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