
ソロモン諸島 ガダルカナル
南太平洋ガダルカナル島の高地で、小農家が育てるコーヒー
992の島々からなるソロモン諸島。ガダルカナル島の小農家が育てるキングソロモン・コーヒーやソロモンゴールドと、島中央部で栽培されるティピカ種を紹介します
産地情報
| 産地 | ソロモン諸島・ガダルカナル島高地(Guadalcanal Highlands) |
|---|---|
| 品種 | ティピカ種、カトゥーラ種、アルーシャ種 |
| 標高 | ガダルカナル島内陸の高地(栽培標高は一次資料で未確認) |
| 味わい | チョコレート・ナッツ・トロピカルフルーツ・穏やかな酸味・バランスの良いボディ当サイトの味わいの目安です。公開ロット情報と地域の一般的傾向に基づき、特定ロットの評価や試飲記録ではありません(編集方針)。 |
品種情報
品種:ティピカ種・カトゥーラ種・アルーシャ種
ソロモン諸島のコーヒーの導入年と経緯は、一次資料で確認できていない(1889年の米国外交記録は、コーヒーを「栽培できる」作物として挙げるにとどまる)。ガダルカナル島中央部ではティピカ種が栽培され、カトゥーラ種は収量の安定に貢献する。アルーシャ種は、オーストラリア国際農業研究センター(ACIAR)の資料ではブルボン系の選抜系統とされ、パプアニューギニアで栽培実績がある。いずれも手摘み・ウォッシュト精製が主流でクリーンなカップが特徴
- ティピカ・カトゥーラ・アルーシャの3品種が主体
- 手摘み・ウォッシュト精製によるクリーンなカップ
- 小農家による有機農法主体(農薬不使用)
ソロモン諸島 ガダルカナルとは
ソロモン諸島は南太平洋メラネシア地域(パプアニューギニアやバヌアツと同じ地域)に位置する島嶼国で、992の島々からなります。 ソロモン諸島政府によれば、そのうち人が住む島は147島です。コーヒー栽培の中心は最大島であるガダルカナル島の内陸高地の火山性土壌地帯です(栽培標高は一次資料で確認できていません)。
コーヒーがいつ、誰によって持ち込まれたのかは、一次資料で確認できていません。1889年の米国外交記録はソロモン諸島でコーヒーを「栽培できる」と記すだけで、実際の栽培の開始年を示すものではありません。植民地期の導入年や、第二次世界大戦後に小農家へ移行した経緯も未確認です。2017年の業界記事は、ガダルカナル島の生産者グループLCFAを90農家・約32万本・約130haの規模と伝えています。
1990年代末から2000年代初頭にかけての民族紛争(現地では「テンションズ」と呼ばれる内戦状態)によって産業は大きく打撃を受けましたが、その後は国際援助と農家組合の再建を経て回復基調を維持。「キングソロモン・コーヒー(King Solomon Coffee)」と「ソロモンゴールド(Solomon Gold)」の2ブランドが太平洋地域を中心に認知を高めています。
味わいは、チョコレートとナッツを基調にトロピカルフルーツのニュアンスが重なる、穏やかでバランスの良い一杯です。野生収穫のフィジーや小農家の有機農業支援が進むサモア ウポルと並ぶ、南太平洋島嶼コーヒーのひとつです。
代表的な農園・協同組合
代表的な農園
- ラブヒラ・コーヒー農家組合(LCFA)Labuhila Coffee Farmers Association🏆 King Solomon Coffeeブランドの主要供給元
ソロモン諸島商工会議所の資料では1978年に家族会社として設立。2017年の業界記事では90農家・コーヒーの木約32万本・約130haで、フェアトレード認証の取得を準備中とされた。「キングソロモン・コーヒー(King Solomon Coffee)」ブランドで知られる。家族経営の小農家が手摘みと農薬不使用の有機農法を守り、ウォッシュト精製で仕上げる
- バリバオ・ホールディングスVarivao Holdings Ltd
ソロモン諸島商工会議所の資料では、2010年にホニアラで事業を始めたコーヒー企業。「ソロモンゴールド(Solomon Gold)」の名で知られる。1993年設立とする説明、調達地域(州別の規模)、有機認証は一次資料で未確認
精製方法
精製方法
ウォッシュド
Washed / Wet Process
豆本来の味が際立つクリーンカップ。明るい酸味とクリアな風味が特徴
フレーバーチャート
おすすめの焙煎度
おすすめの焙煎度
ミディアム ロースト
ポジショニングマップ
ポジショニングマップ
淹れ方のポイント
- お湯の温度:88〜92℃
- 挽き目:中挽き
- 抽出方法:ペーパードリップ推奨(チョコレートとトロピカルフルーツの均衡を引き出しやすい)
- 豆の量:11〜13g / 200ml(11g → トロピカルのニュアンスと穏やかな酸味が軽やかに広がる、13g → チョコレートのコクとナッツのまろやかさが増す)
📏 基準のエビデンス
- 豆の量:SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310)の目安 55g/kg(約1:18、200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
- お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に深煎り82〜85℃)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
- 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association
訂正(2026-09-29): 「20世紀初頭にイギリス植民地政府が持ち込んだ」「第二次世界大戦後に小農家へと移行」と記載していましたが、確認できた1889年の米国外交記録(Foreign Relations of the United States)はソロモン諸島でコーヒーを「栽培できる」と記すだけで、導入年と戦後の小農家化は一次資料で確認できなかったため削除しました。LCFAを「ガダルカナル島内40以上の村から1,000人超の農家」と記載していましたが、確認できたのはソロモン諸島商工会議所の資料にある1978年の家族会社としての設立と、2017年の業界記事にある90農家・約32万本・約130haだったため、その内容に改めました。バリバオ・ホールディングスを「1993年設立」「100%オーガニック認証付き」「ガダルカナル・イザベル・南マライタ・チョイセルの各州から調達」と記載していましたが、商工会議所の資料では2010年にホニアラで事業を始めた会社で、1993年設立・有機認証・州別の調達は確認できなかったため削除しました。標高「300〜1,500m」「600〜1,500m」「300〜1,200m」は一次資料で確認できなかったため削除しました。アルーシャ種を「マウントメルー系のティピカ変種」「比較的標高の低いエリアでも育ちやすい」と記載していましたが、オーストラリア国際農業研究センター(ACIAR)の資料ではブルボン系の選抜系統とされていたため改めました。根拠のない「太平洋きってのスペシャルティ豆」も削除しました。「992の島々」はソロモン諸島政府の資料で確認できたため残し、有人島147島を補いました。
訂正(2026-09-30): 抽出の目安で「SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準」と記載していましたが、SCA(スペシャルティコーヒー協会)は米国のSCAAと欧州のSCAEが2017年に統合した団体で、「Golden Cup」は旧SCAAの名称のため、「SCA(スペシャルティコーヒー協会)家庭用ブリューワー認証の基準」に改めました。比率(55g/L、約1:18、200mlで11g)は変更していません。同日、この基準を示していた2017年の認証要件の文書がSCAのサイトで公開されなくなっていたため、現行の家庭用ブリューワー規格(SCA Standard 310-2021、水1kgに豆55g)の表記にそろえました。
訂正(2026-10-16): サブタイトルで「南太平洋の火山高地が育む」、品種の説明で「ガダルカナル島中央部の火山性土壌と豊富な降雨がティピカ種の穏やかな風味を引き出し」、品種の特徴で「ガダルカナル島の火山性土壌と高降雨量が穏やかな酸味を形成」、本文で「火山性土壌が生み出すミネラル豊かな風味は」と記載していましたが、火山(火山性土壌)と風味の因果を示す一次資料は確認できなかったため、品種の特徴の項目を削除し、サブタイトルを「南太平洋ガダルカナル島の高地から」、品種の説明を「ガダルカナル島中央部ではティピカ種が栽培され」、本文を「味わいは」に改めました。ガダルカナル島の内陸高地を火山性土壌地帯とする地理の記述は残しています。あわせて、サブタイトルの「チョコとトロピカルの均衡」と、説明文の「チョコレートとトロピカルフルーツが均衡する穏やかな1杯」も、風味を一次資料で確認していない表現のため削除し、サブタイトルを「南太平洋ガダルカナル島の高地で、小農家が育てるコーヒー」、説明文を「…キングソロモン・コーヒーやソロモンゴールドと、島中央部で栽培されるティピカ種を紹介します」に改めました。
参考文献・情報ソース
- Tasty Coffee Tales — Solomon Islands Coffee: A Hidden Gem of the South Pacific
- Bunaa — Solomon Islands Coffee
- Solomon Islands Government — About Solomon Islands
- Solomon Islands Chamber of Commerce and Industry — GCF Mapping of the Private Sector — 元のURLはリンク切れ(2026-10-04 確認)。Wayback Machine の保存版(2025年7月)
- Office of the Historian (U.S. Department of State) — FRUS 1899, Document 620
- ACIAR — Know your tree (Coffee training unit)
- RNZ News — Farmers primed to grow coffee in Solomon Islands
- Pacific Periscope — Solomon Islands coffee on Pasifika Path to Market
- Solomon Islands Government — Solomon Islands to learn from Angola coffee experience
- Enhanced Integrated Framework — Expanded production and value addition powering Solomon Islands' food exports
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